今日、葬儀に関する考え方が多様化し、また供養のあり方も変わってきています。しかし、これまで守ってきた慣習や教えに新しい方法は背かないのか、気にされる人は少なくありません。そこで銀河ステージでは、お父様の供養として海洋散骨を申し込まれた純空住職に、お話をお聞きしました。
柳谷観音大阪別院泰聖寺 純空住職

――ご住職のお父様も散骨されていますね。
住職 私の父は鳥取県米子市の海に近い町の出身で、何度か引っ越ししましたが住まいは常に海の近くに構えていたんです。隠岐の島に引っ越したこともあります。海が好きで、父は子供の私を連れてよく釣りにも行きました。そんな父でしたから、他界した後は海への散骨も致しました。

――分骨や散骨が仏教の教えに背かないのかを気にする方が多いようです。
住職 仏教の教えとしては、分骨、散骨ともに問題はございません。そもそも開祖であるお釈迦様が入滅されたあと、そのご遺骨は仏教の教えを伝導するするため、世界各地に分骨されました。長い歴史の中で、また地域性によって、全てのお骨を一つの墓に入れるという習慣が日本に定着しているのは確かです。しかし分骨や散骨が仏教的な教えに背くものではありません。私のところにも、そういった質問はよくございます。

――ご説明の後の皆様の反応はどうですか?
住職 さまざまな選択肢があることをご説明しますと、皆さんとても安心されます。それぞれのご事情を伺い、思いを汲み取り、こういった新しいサービスが有りますよとお伝えすると、ぜひ利用したいとおっしゃられます。

――何かアドバイスはございますか?
住職 どのような方法を選択するかはご本人様次第ですし、供養を行われるのはお身内、お子様になりますから、しっかりとご相談いただいて、生前のうちにご予約されると良いと思います。

(2018年1月掲載)